☆同じだった手をつないで歩く夢☆

☆同じだった手をつないで歩く夢☆





私のこころのなかの小さな夢は



歩けない娘といつか手をつないで歩くことだった。



手をつないで歩く親子づれを見ると 



みんなには当たり前のことがとても素敵に感じられた。



時にはその光景が眩しく感じられた日々がある。



あれから数年たち



決してかなわない夢だと思っていたけれど



その夢はちょっぴり違う方法で



簡単にかなえることができたのだった。




「ママ、ももちゃんもママと手をつないで歩きたい」と突然娘が言った。



「ママ車いす押してるから無理だよ(o^-^o)」



そういいながらも



娘のその何気ない一言は私のこころに響いた。



同じ気持ちだった、、、ことがただただ嬉しかった。



「ももちゃんもママと同じ気持ちだったんだね(o^-^o)」って言うと



娘は「うん!」といいながら笑顔になりちょっぴり涙ぐんだ。




学校の帰り道




夕方の道



その日はお空の夕日がとてもきれいな日だった。



私は左手で娘の車いすを押しながら



右手で娘と手をつないで歩いた。



小さな手。



バランスをとりながら車いすをゆっくり押して



二人で手をつないで歩いた。



歩きながら自然に涙がぽろぽろこぼれた。



周りの人には不思議に見えたかもしれないけれど



私は娘と一緒に手をつないで歩けたことが



ただただ嬉しかった。



いつもの道が違って感じられた。



カタチはちょっぴり違うけれど




わたしの



そして娘の小さな夢がかなった、、





できないと決め付けたら何も出来ないけれど



ちょっとカタチを変えるだけで



かなう夢がある。



そんなことがとても素敵に感じたある夕方の出来事だった。






それからというもの私たち親子は



よく車いすを押しながら手をつないで



一緒に歩くようになった。



それは



ちょっぴり大変だけれど



とてもしあわせな気持ちになれる素敵な時間。



幼い時期にママと一緒に手をつないで歩いた記憶を



一回でも多く 娘に残してあげたい。


by cona


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